照れまん君の「櫻の嫁入り」

     我が家に、桜の木が嫁入りして来ました。
     名前は「薄寒桜」。
     オオシマザクラ  と エドヒガン の自然交配種らしい。 
     1月から3月始めにかけて咲く、早咲きの桜です。
         
        この薄寒桜は、ちょっと由緒のある桜なのです。
   明治末から大正初めにかけて、東京市からアメリカの首都ワシントンに、友好のため、多くの桜の苗木が送られました。
        
   1912年3月27日、ワシントン ポトマック公園において、アメリカで初めての桜の植樹祭が行なれました。
   大量の桜の苗木がアメリカのニューヨーク、その他の所に送られましたが、そのうち首都ワシントンに送られたものは、はっきりと本数と種類が解っています。それで、その内訳を書いてみます。
      桜の苗木   3020本  12種類
        ソメイヨシノ   ――    1800本
         カンザン        ――           350本
        イチョウ     ――      160本
        タキニオイ    ――     140本
         シラユキ        ――      130本
         以下略
                ・
                ・
        ギョイコウ     ――      20本
    ギョイコウは、すべてホワイトハウスに植えられたと書かれています。
    ホワイトハウスの庭を散策する大統領の映像が、時々テレビで放送されます。
    その時、背景に大きな木がたくさん並んでいるのが見えます。
    よく見ると、確かに桜の木らしき大木も見えます。
    あれは、もしかしたら100年近く前に送られたギョイコウなのかも知れません。
          はっきりとは解らないのが残念です。
    ギョイコウ・御衣黄 は萌黄色と言うか、緑色っぽい花。次第にピンクから紅に変わる八重咲きの豪華な桜。
    ホワイトハウスに植えられたと言うことは、御衣黄は別格だったのでしょうか。
         
  さて、話を戻しますが、アメリカに送られた桜の苗木は、静岡県の旧清水市にあった興津園芸試験場(現在は果樹研究所カンキツ研究部)で作られました。
  桜の苗木は台木に穂木を接木して作られます。
  台木のほうは、兵庫県川辺郡の東野村で15000本が育てられます。
  台木を育てるのに、村の人達が総出で手伝いをしたそうです。
  その台木が静岡の興津試験場に運ばれ、そこで育てられた穂木と接木されて育てられました。
  そして、6040本がアメリカに送られたそうです。
   薄寒桜も荒川堤で採取され、興津で育成されたようですが、なぜかアメリカ行きの選に漏れてしまいました。
  なぜ漏れしまったのか・・・。
  どうやら育成本数が少なく、数が揃わなかったようです。それから、少し地味なことや、開花時期が早すぎることも考慮されたのかも知れません。
  選に漏れた薄寒桜のうち、数本が1912年、興津試験場の中に植えられます。
   それらは、やがて枯れ死したり、建物が移転の為に伐採されたりして、現存するものは、たった一本になってしまったようです。
  その一本から接木され、新しく苗木が育てられました。現在、興津の桜として地元に植えられ、清美潟公園は観光名所になっているそうです。
   興津の薄寒桜の穂木が一本、なぜか山口県大島郡にやって来ました。
  それがまた接木され、数本に増やされ、その中の一本が我が家にやって
  来ました。 
                
                               穴が掘られたところ                  今から植えられます
             
            
  この薄寒桜を育成して下さったのが、大島郡在住の蜜柑農家の山本さん。
  彼は大島郡では大変な有名人なのです。
  NHK の「昼のプレゼント」にも ご出演されました。
  なぜ有名かといいますと、彼は個人で、まったく新しい品種の蜜柑を
  作りあげた人なのです。普通の蜜柑なのですが それがすごいのです。
  ハウス栽培ではなく、露地栽培で夏に収穫できる蜜柑を作ったのです。
   品種名が 「南津海」・なつみ と言います。
  5月から6月頃に収穫される、画期的な蜜柑です。
  6~7月頃、冷やして食べると、とても美味しいミカンです。
  蜜柑の品種改良の場合、実が成ってそれが美味しいかどうか確認出来る
  ようになるまでに、10年や15年はかかります。味がよければその苗木を
  増やしていきますので、最低でも20年位はかかってしまいます。
  それを一人でやりぬいて、まったく新しい品種を作り上げたのです。
  この「南津美」を大島郡の主力商品にしようと、若手の人達が栽培を始め、
  ようやく商品として流通するようになって来ました。
  大島郡ではもう一つ、郡内のカンキツ試験場で作られた「せとみ」と言う
  高級カンキツにも力を入れています。こちらはゆめほっぺ」と言う商標名
  が付けられて、数年前より売り出されています。
  「南津海」も「ゆめほっぺ」も、パソコンで検索すれば、いつでも覗くことが
  出来ます。
  また今度、果実が手に入りましたら、写真と記事を載せてみたいと思います。
       
          
  「南津海」の命名は、山本さんと奥様と二人で考えられたとか。
  私のような凡人なら、夏に採れるので 「夏実」とするところですが、
  そのあたりが違うのですね。
  山本さんは普通の蜜柑農家ですが、現在でも新しい蜜柑の品種改良に
  取り組まれておられますし、その他 桜や樹木・園芸の花なども研究しておら
  れるようです。
  学者さんより、学者さんらしい人ではないかと思います。
          
  ちなみに、前々回にアップルパイを載せませたが、あれをお作りになった
  のは、山本さんの奥様でした。
     
  では最後に モドキ と 薄寒桜 の記念写真を・・・。
         
  100年近くたった興津試験場の薄寒桜はさすがに老木になっているよう
  ですが、毎年園内で桜祭りが開かれ、大勢の人が見学に訪れるようです。
  今年もきっと賑やかに行なわれたでしょう。
  今回は、2月20日 我が家に嫁入りして来た 「薄寒桜」を載せてみました。
  静岡の名木の孫といっていいのか、クローンといっていいのか、歴史の香り
  のする桜。
  5年~10年したら、見事な花を咲かせてくれるのではないかと、とっても
  楽しみです。
             
                 
   
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照れまん君の「櫻の嫁入り」 への8件のフィードバック

  1. Pu'uwai より:

    やって来ましたねぇ、、、、薄寒桜 いい桜です。
    華やかさには、ちょっと欠けるけどしっとりした風情がありますね。
    興津の試験所は、蒲原 (地名興津のとなり) の通称 「桜山」 に続いているんです。
    この桜山の桜は昔から有名なんですが、染井吉野は殆どありません。
    昔ながらの山桜が多くて、多分大島桜もあるんでしょうね。 ぱっとしない桜山なんです。
    それにしても、照れまんさんのお宅の日本庭園はすごい庭ですね。
    巨石あり、灯籠あり、また、大木ありでこれだけの庭を管理するのは並大抵のことじゃありませんね。
    土はさらさらの赤土ですね。 多分、水はけは良いけど、水持ちは悪いのでしょうか、乾燥し易いのではありませんか?

  2. 照れまん より:

       Pu`wai さん こんばんはー
    やっと来ましたよ。意外と大きな木なのでビックリしました。もっともっと小さい木を想像してましたから。
    2m50cmくらいはありました。大島郡で山桜の台木に接木したそうです。
    なんだか、いわれを聞くと嬉しくなりますね。東京と伊丹と静岡が親元みたいなもので・・・・。明治の桜と言うのがいいですよね。
    選に漏れたというのもいいですよね。まるで私みたいで・・・・。大笑いです。
    またとないものを頂きました。もう一本、枝垂桜も探して貰うことにしました。
    山本さんのお家には、最近 「御衣黄」 を植えられたそうです。来年は花が咲きますとおっしゃってました。
     
    母は毎日、草花に水をやっていましたが、後を継ぐものがいません。
    我が家はあまり庭に趣味のある者がいないので、土地のことなどほとんど知りません。ときどき「ツゲ」 の木など枯れてしまいます。
    やはり、水をやらないといけないのですね。

  3. fujim より:

    さくらさくら弥生のそらに薄い薄いはなびらを、 ひとつひとつ丹念に散らしたようです。今にきっとその庭の春の顔になるんですね。もどきぃ、、分かるぅ、、?ここに嫁入りしてもうすぐ1ヶ月? 一番新しい写真(3/11)では、早咲きの薄寒桜はもう終わりかけてる様子なんでしょうか?モドキ、分かる? 和むもの、私にほしいもの、 ほほえみと春呼ぶ流れよき調べ、、もどきクン、ずーっとそこに居てね~^^、 しばらく気の利いたコメントができないような気がしますm(_ _"m)pekori。気の利いた??ということは、わざわざ断わらなくても今までの、いつもと同じということですケドネェーー><・゜゜・、、

  4. 照れまん より:

        Fujim さん こんにちはー
    最後の モドキ の写真ですが、じーっとしているように見えるでしょう。あれを撮るまではそこいら辺をマイマイしていたのです。
    桜の木におしっこをかけるしね、ばかやろー ですよ。
    私が写真を撮るのがあまりに長いので、とうとう諦めたのか、石の上に休み始めました。
    それで、写真を撮ったのですが、それで少し離れて モドキと桜を撮ろうとしたら、すぐに降りて私のほうに来るんですよね。ほんまに、あほです。
    薄寒桜は、まだあまり沢山の花は付けていませんので、来年はもう少し沢山の花をつけてくれると思います。

  5. yasuko より:

    コンチワ! たった一本から増えて、照れまん家に来たんですね。 スゴイね。
    山本さんちのおみかん、好きです。 手作りジャムは絶対注文しようと思ってます。 ホームページ、更新されてないみたいですね・・ 

  6. 照れまん より:

         離心円さん こんばんはー
    我が家に来た桜、かわいいでしょう。
    山本柑橘園で栽培しているものに、「南津海」の他に、もう一つオリジナル蜜柑の 「ミスキョウコ」というのがあります。私はまだ食べたことはありませんが、何で、ミスキョウコ なんでしょうかね?昔の彼女が 恭子・京子・響子 さんだったとか?う~ん、どうなんでしょう。また、会った時に聞いておこう。
    その他に、「ゆめほっぺ」・「ヒョウカン」・「ユーポン」・「黄金柑」 などなど・・・。名前を聞いても解りません。
     
    離心円さん、山本柑橘園さんをよく覚えていましたね。写真を載せるのも、ホームページにリンクさせルのもいいですよーと、了解は取っていたのですが、今回は桜を植えている写真だけにしました。

  7. yasuko より:

    ねぇ、「モドキがマイマイ」って何? うろうろすること? 山口弁?

  8. 照れまん より:

         離心円さん こんにちはー
    パソコンの前で、いつも マイマイ している 照れまん君です。
    まいまいするって標準語だよね。おそらくFujim さんも解ると思います。漢字で書くとこんなカンジ。 舞舞 かなあ?麻衣麻衣じゃあなさそう。
    じっとしていなくてうろうろする感じかなあ。
    突然質問されて、まいまい しちゃいました。
     
    それより話は変わるんだけど、 JAL がチェロを機内持ち込みするときは、2席分チケットを買えって!本人分を入れると3席分だよ!
    コントラバスは4席分だって。本人を入れると5席も買わなきゃあならない。どうする。べらぼうめーーー★
    それで、チェリストが食事分も3人分出せーて。チェロはお腹がすいてるから2人分くらいペロリと食べるぞーっ。お酒も出せ、ジュースも持ってこい。チェロをなめんじゃないぞーーって。    ほんまカイナ。
    それで、申し訳ございませんでした。チェロの分は一人分でよろしゅうございます、って。
    一体誰が抗議したんだろうね。チェロは今までどうり、一人分でよろしゅうございますって。
    昔、東亜国内航空はただで乗せてくれてたよ。ANAも事前にチェロを持ち込みたいと言えばただで乗せてくれてたのにね。
     
    ピアニスト っていいよね。楽譜は頭の中には入っているし、手ぶらで行けるよね。最低でも楽譜だけ持っていけばいいしね。
    え~、なになに。ピアニストもけっこう大変だって。  プンプン  (ヽ∪х)!

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